【連載】ブラジルを支えてきた4つの基盤【ブラジルの歴史】

Bem vindo, amigos.

 

AKIRAです。

 

今回は「ブラジルを支えてきた4つの基盤」と題して、ブラジルの基礎をつくってきた要素を見ていこうと思います。

 

まず、本題に入る前に、前回の復習と今回のキーワードを見てみましょう。

 

前回の復習

 

前回は「ブラジルにおいて誰が国を治めるか」という点を流れに沿って学習しました。

 

ポルトガル」「王様」「国民」という順を追いましたね。

 

そしてこれらの時代をそれぞれ「植民地期」「君主政期」「共和制期」と呼びます。簡単ですね。

 

このような政治体制で歴史をつくっていくワケです。

 

今回のキーワード

 

さて、国の政治体制が整っても、基本的にお金がなければ国は機能しません。

 

ブラジルを影で支えていたのは一体何だったのでしょうか。

 

今日までブラジルは4つの産業によって支えられてきました。

 

「パウ・ブラジル」

「砂糖」

「金」

「コーヒー」

 

です。

 

この4つを追うことによって、ブラジルの経済基盤が見えてきます。

 

では始めましょう。

 

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①パウ・ブラジル

 

まず、パウ・ブラジルが大切な資源となりました。

 

パウ・ブラジルとは、赤い染料の元となる木のことです。

 

ブラジルが「発見」された当初、ポルトガルは金銀財宝をお目当てにしていましたが、残念ながら見つかりませんでした。

 

そこでパウ・ブラジルを他国に輸出し始めたのです。

 

パウ・ブラジルで莫大な利益を挙げたわけではありません。

 

しかしここで重要なのは、パウ・ブラジルがブラジルという国の名前の由来になっているということです。

 

②砂糖

 

次に砂糖の生産が始まりました。

 

当時砂糖の需要が増したこと、アフリカから黒人奴隷を大量に輸入し、生産量を増大させたことによって、経済的な発展を遂げました。

 

砂糖で成功した人は全て共通して大きな農園を所持していました。

 

そしてその土地に大きな住まいを構え、多くの人々が住んだのです。

 

③金

 

次に金の時代がやってきます。

 

やっとお目当ての金が見つかり、「ゴールド・ラッシュ」が訪れたのです。

 

ここで莫大な人口増加を遂げますが、政府が厳しく管理したため、誰もが大いに儲かったわけではありません。

 

それでも成功する人は生まれ、彼らはやはり広大な土地を所有していました。

 

そして豪邸を建て、優雅な生活を送ったのです。

 

④コーヒー

 

それからコーヒーの時代に移り変わりました。

 

金は発掘できたものの、すぐに尽きてしまったのです。

 

そこで始まったのがコーヒー栽培です。

 

この頃になると多くの移民が増え、様々な人種がこぞってコーヒー栽培を始めたのでした。

 

コーヒーの大農園を抱えた主(あるじ)は、彼らを雇い、コーヒーの生産に励んだのです。

 

モノカルチャー経済

 

「パウ・ブラジル」「砂糖」「金」「コーヒー」このような経緯で、ブラジル経済は発展していきました。

 

よく見ると輸出品の種類が全然豊富ではありません。

 

いつも単一ですね。

 

「単一」は英語で”mono”と訳されたりします。

 

白黒印刷を「モノ」クロと呼んだりしますね。

 

そして単一輸出品での貿易を「モノカルチャー経済」といいます。

 

つまりブラジルは「モノカルチャー経済」で成立していました。

 

これはブラジルだけでなく、植民地にみられる傾向で、輸出相手国の都合のみが優先された結果となります。

 

一見、一つのものを生産していればいいので非常に楽にみえますが、需要がなくなると、供給できず不景気になるという不安定な経済状態が続いてしまうのです。

 

まとめ

 

ブラジルは「モノカルチャー経済」で発展した国です。

 

現在は状況が違っていますが、過去に「パウ・ブラジル」「砂糖」「金」「コーヒー」を輸出していたのです。

 

さてこれらを生産していた国民はどういった人たちだったのでしょう。

 

「政治」「経済」の上で国が発展し、そこで「文化」が醸成されていきます。

 

次回はどの時代にも共通しているブラジルの国民性にスポットを当ててみたいと思います。